概要

株式売買~稽古の場。は、テクニカル分析の「知識」と「経験」のあいだを埋めるための、 計算ドリルのような練習サービスです。

テクニカル分析に「ドリル」が必要な理由

巷には、株式のテクニカル分析に関する本が大量に出回っています。テクニカル分析とは、株価チャートの形を見て、 株価が上がるのか下がるのかを分析する手法です。しかし、テクニカル分析本で身につけた知識を実践し、定着させる場は、 驚くほど少ないのが現状です。

三桁の掛け算や割り算の筆算は、小学校の教科書を読むだけでは身につきません。教科書でやり方を学んだうえで、 計算ドリルでたくさん筆算の練習をして、はじめて身についていきます。スポーツも同じです。ルールブックを一生懸命読んだり、 試合を熱心に観戦したりしても、それだけでは上達しません。実際に体を動かして練習し続けて、初めて上手くなっていきます。

例えば、「短期移動平均線が長期移動平均線を下から上へ突き破るときはゴールデンクロスで買い、上から下へ突き破るときは デッドクロスで売りの合図です」といった話は、ほとんどのテクニカル分析本に書かれています。そして、 「ゴールデンクロスの後に株価が下がり、デッドクロスの後に株価が上がることもあります。これはダマシと呼ばれます」といった 文言も、大抵添えられています。

一方で、「では、どうやってダマシを回避するのか」について、具体的に教えてくれる本は多くありません。 「さまざまなテクニカル指標を組み合わせて、ダマシに遭いにくいようにしましょう」といった、漠然としたことしか 書かれていないのが実情です。

結局のところ、そのゴールデンクロスやデッドクロスが本物かダマシかを判断するためには、たくさんの経験を通して感覚を 磨く必要があります。たとえダマシに遭ったとしても、損切りによって損失幅を小さくする技術や、本物のサインに出会ったときに、 できるだけ利益幅が大きくなるように利食いする技術も、数多くの経験によって身についていきます。

しかし、テクニカル分析の教科書はたくさんある一方で、算数で言うところの計算ドリルにあたる教材はほとんど存在しません。 そのため、こうした感覚はなかなか身につきにくいのが現状です。

みんかぶ、株探、Yahoo!ファイナンスなどで株価チャートを見て、「ここから n 日後に上がるか下がるか」を予想し、それを ノートにメモして後で答え合わせをする——という作業を繰り返すことで、感覚を磨くこともできます。 しかし、この方法は手間がかかり、効率が良いとは言えません。

このような現状を打破するために、テクニカル分析を効率的に練習できる「計算ドリルのようなサービス」として、 株式売買~稽古の場。を作りました。

スイングトレードに焦点を当てる理由

本サービスは、スイングトレード(数日~数週間)を前提としています。株式売買は、売買間隔によって、 スキャルピング(数秒~数分)、デイトレード(数秒~数時間)、スイングトレード(数日~数週間)、 中長期(数か月~数十年)に分けられます。

十分な資産をすでに持っている人であれば、中長期(数か月~数十年)で運用を行い、配当金収入などで豊かな暮らしを 実現できる可能性があります。しかし、資産が少ない人が中長期(数か月~数十年)で運用しても、短期間で大きく お金を増やすことは難しいのが現実です。

一方で、スキャルピング(数秒~数分)やデイトレード(数秒~数時間)のように売買間隔が短くなるほど、 少ない元手で大きな利益を稼げる可能性は高まります。5 年後、資産をほとんど持っていない人が中長期投資だけで 億り人になれる可能性は、ほぼありません。しかし、スキャルピングやデイトレードを極めれば、 億り人になれる可能性はあります。

とはいえ、スキャルピングやデイトレードを本格的に行う場合、少なくとも 9 時から 15 時半まで株価チャートの前に 張りついていなければなりません。そのため、忙しい社会人や学生が取り組むのは難しいのが実情です。

忙しく働いていて、物価高で生活がカツカツの人たちにとっては、保有資産がものを言う中長期投資も、 働く時間を大きく削ってしまうスキャルピングやデイトレードも、現実的な選択肢とは言えません。

そこで本サービスでは、資産が少ない人でも億り人になれる可能性が残されている程度の売買間隔であり、 かつ忙しい社会人や学生でも時間を取って取り組みやすいスイングトレード(数日~数週間)に焦点を当てて サービスを設計しました。

スイングトレード向けに開発したサービスではありますが、ここで練習する内容は、時間軸が数分~数時間の デイトレードにも応用することができます。一方で、時間軸が数秒~数分のスキャルピングには板読みなどが 必要になるため、そのまま応用するのは難しい部分もあります。

※ 本サービスは投資判断を推奨するものではなく、トレーディングの練習・学習を目的としたものです。